翻訳コラム
2021.02.03
校正と校閲の違いをわかりやすく解説!それぞれの役割や重要性とは
正確な翻訳をするために、翻訳会社にとって校正作業は非常に重要な作業の一つです。すべての翻訳に言えることではありますが、特にビジネス文書やマニュアルの翻訳で翻訳内容に間違いはあってはなりません。そのため、翻訳会社では校正作業は何度もチェックすることもあります。
一方、校正に似たような言葉で「校閲」という言葉があります。この二つの違いは一体何なのでしょうか。本記事では、校正と校閲の違いやそれぞれの役割・重要性などについてご紹介していきます。ぜひ最後までご覧ください。
校正と校閲って何?
校正・校閲の作業は翻訳会社のみならず、出版業社や印刷業者にとっても非常に重要な作業です。校正と校閲の意味をしっかり理解し、作業をしなければ正しい文章にすることはできません。しかし、校正・校閲の作業の違いを知らないという方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、校正と校閲についてそれぞれご紹介していきます。
①校正とは
校正とは、主に文字の修正する作業です。例えば、校正作業でチェックされる項目には以下のようなものがあります。
- 誤字・脱字
- 間違った日本語が使われていないか
- 表現が統一されているか(何度も出てくる単語などが漢字やひらがなに統一されているか)
基本的には言葉遣いや表記のミスなどを確認する行程を校正と呼びます。
②校閲とは
校閲とは、原稿の内容に矛盾や事実関係に誤りがないかなどをチェックする作業です。例えば、校閲作業でチェックされる項目には以下のようなものがあります。
- 事実関係は正しいか
- 全体を通して内容に矛盾点がないか
- 固有名詞や数字に間違いがないか
- すべての参考文献が正しいことを確認する
- 不適切な内容がないか確認する
- 図表類が正しいか確認する
といったものがあり、基本的には文字の誤字脱字や日本語の使用法などとは違い、原稿内容に注目し、誤った情報があるかどうかを確認する行程を校閲と呼びます。
校正と校閲はどう違うの?
校正と校閲の違いをご紹介いたしましたが、それら二つの違いは「どのようの目的での確認作業なのか」という点です。校正は原稿の内容より、誤字脱字や日本語の使用方法を確認することを目的としています。一方、校閲は原稿の内容を確認することを目的としています。そのため、原稿内容そのものが変更する場合もあるのです。
ここまで、校正と校閲の違いについてご紹介いたしましたが、校正と校閲を明確に分けて作業することはあまりありません。翻訳会社であれば、校閲の意味を含めて「校正」と表現することもあります。
翻訳会社を選ぶ際は、校正の体制がどのくらい整っているのかを確認するために、以下のようなことを注意しておくと良いです。
- ネイティブチェックが行われているのか
- 専門家による校正が行われているのか
- ダブルチェックが行われているのか
依頼する際は、事前に聞いておくと良いでしょう。
翻訳会社にとっての校正と校閲の役割や重要性とは?
校正と校閲は企業の信用を守るという役割も担っています。例えば、商品・サービスを提供する会社において、商品・サービスの取扱説明書の内容に不備があると、企業に対する信用度は下がってしまうことがあります。
多くの方が必要とする情報が書かれることや、売れ筋の良い商品・サービスだったとしても少しのミスが重なるだけで消費者の信用度は低下し、最悪の場合は会社にまで被害が及んでしまうかもしれません。
そのため、校正・校閲といった作業は翻訳業界のみならず様々な業界において重要な役割を担っているのです。企業が商品・サービスを消費者に提供するということには大きな責任があるので、校正・校閲といった作業をしっかりと行うことでさらなる品質向上だけではなく、企業のブランドを守ることにも繋がるのです。
翻訳会社では、日本語を他言語へ翻訳する際、日本人が他言語の校正・校閲をするのは有効ではありません。それぞれの言語のネイティブが校正・校閲することで正しい翻訳がされます。また、その分野の専門家であるかどうかも非常に重要です。専門家でなければ、業界の言葉の意味が間違えて翻訳されることもあるからです。
上記のようなことを意識して校正・校閲しなければ、他国で間違えた商品・サービスを伝えてしまうことがあるため、翻訳会社選びは注意して行わなければなりません。
まとめ
ここまで校正と校閲の違いやその役割・重要性についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
校正や校閲といった言葉はあまり馴染みが無いかもしれませんが、私たちの身の回りの情報が正確に保たれているのには少なからずこの校正や校閲といった作業が大きくかかわっているのです。海外進出する企業であれば、商品・サービスに関する翻訳や、ビジネス文書、マニュアルなどを翻訳しなければなりません。そのような場合は、翻訳会社FUKUDAIにぜひお問い合わせください。
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