翻訳コラム
2021.03.01
ユーザーガイドの翻訳を業者に依頼するコツとは?翻訳前の準備について
近年、マニュアルと共に翻訳の需要が高まっているのが「ユーザーガイド(取扱説明書)」です。このユーザーガイドを誰にでもわかりやすい日本語に翻訳するためには、「プロ」に依頼するのが一番安心で確実だといえるでしょう。 また、実は翻訳を専門業者に依頼する際に、短納期、高品質、コストダウンにつながるコツが存在します。今回はそのコツや準備についてご紹介していきます。ぜひ参考にご覧下さい。
Index
確実な時短になる!やっておきたい3つの「一手間」
ユーザーガイド翻訳を依頼するにあたって、納期を短く設定する「短納期」や「コストダウン」「精度の高さ」は大きなウェイトを占めます。それらを上手く補うためにやっておきたい3つの「一手間」をご紹介します。
➀参考資料を用意する
翻訳者は「20%の時間が翻訳」「残りの80%は調査と見直しの時間」といわれるほど、時間の大半を調査や見直しの時間に費やしています。これは「後世にまで残る記録」で誤訳やミスがあってはならないためです。
この調査時間を少しでも軽減させ、その部分を翻訳の品質向上に傾けてもらうことで、より速く、高品質な翻訳が返ってくる可能性が高まります。
中には、インターネット等の公の情報源からは手に入らない情報もあるかもしれません。そうした原文に関する参考資料(ホームページのURL、カタログ、書籍、同業他社情報等)を翻訳会社・訳者に提供することで、品質向上だけではなく納期の短縮にも役立ちます。
➁社内特有の固有名詞や用語集を提供する
時には、同業や自社にしかわからない用語が出てくることがあります。そのような用語が何の意味を持つのかによって、翻訳の品質は大きく変わってきます。
一例ですが、「高野さん」という方が会社の役員に名を連ねている場合「Kounoさん」なのか「Takanoさん」なのかは一見しただけでは判別できません。他にも原文に盛んに出てくる部署名のイニシャル等は、社外の人間にはなかなかわかりません。
このような固有名詞や社内用語、専門用語をまとめた「用語集」を作ることは、翻訳者の調査時間を短くするだけではなく、翻訳の質を向上させることにもつながります。
また、継続的な翻訳依頼を行う際は、依頼者と翻訳会社の間で上記のような用語集を用意することで、改めて、確認する事項も少なくなっていき、短納期で高品質な翻訳を定期的に受け取ることができるようになります。
ただし、注意点といたしまして、用語集を作成し、更新を行っていくと、語数があっという間に増えてしまうケースが考えられます。数が多すぎることにより、翻訳者が覚えておける限界を超える可能性もございます。また、文脈によっては用語集と違った翻訳をした方がいい場合もあります。そうなると、用語集が翻訳の足かせになってしまう可能性もあります。
用語集作成のコツといたしましては、できるだけ最小限の用語で構成するよう配慮する事です。翻訳者も負担なく短時間で、しかも精度の高い翻訳を行えます。
➂スタイルガイドを作る
「ですます」調で訳すのか「である」調で訳すのか、どんなシーンでカタカナや英字を使うのか、半角や全角の使い分け、かっこ・中黒等記号の使い方はどうするのか等、表記の決まりごとを集めたものを「スタイルガイド」と呼びます。 このようなスタイルガイドを自社でお持ちになっているというお客様はなかなかいらっしゃらないようです。しかし、翻訳会社との完成後のイメージをできるだけ近づけ、共有しておくためにも、翻訳発注の機会に作っておくと後々役立つことが多いかもしれません。 このスタイルガイドは、翻訳以外にも役立ちます。例えば、社内でマニュアルを作成する、プレリリースを作る際にも手放せない存在となるでしょう。また、新しく入社した社員に確認してもらう事で、より速く社内の言葉遣いを覚えてもらう事にも役立ちます。 特に近年では、ホームページのコンテンツを書き起こす際にも重宝します。ホームページは複数の担当者が担当を割り振って作り上げていくのが一般的ですので、全体の印象を統一させるためにもスタイルガイドは必須となります。文体や表記の基本的なルールを揃えるだけでも、非常に美しい文体のホームページが完成します。 手間暇がかかってしまいそうなスタイルガイドですが、お客様が一から作る必要はありません。多くの翻訳会社は、汎用的なスタイルガイドを所有していますので、それを流用するのも手段です。 ただ、プレスリリースの作成等、社内ライティングが多いのであれば、独自のスタイルガイドを作っておくことで、会社のブランディングや情報資産としての価値が高まります。新聞社や出版社が使っている表記ルールを参考に作るのが良いでしょう。
翻訳会社に依頼するメリットは?
ユーザーガイドは正確かつわかりやすいものでなければなりません。正確な翻訳を求めるならやはり翻訳会社に依頼をするのが一番です。では、翻訳会社に依頼することでどのようなメリットがあるのでしょうか?詳しくご紹介していきます。
1.精度が極めて高い
翻訳会社へ依頼する最大のメリットは、やはり「精度の高さ」です。翻訳会社では、各技術分野を得意とする熟練翻訳者や各言語のネイティブが多く在籍しているため、より精度の高いマニュアル翻訳が可能となっております。また、各国の文化・習慣を意識した高品質な文章を作成しています。 そもそも、自社内に各言語の翻訳に精通している人材がいないと、自社内で精度の高いマニュアル翻訳を行うのは非常に困難です。精度の高さを求めるのは、やはり翻訳会社への依頼が一番です。
2.レイアウトやスタイルの調整が可能
日本語から他言語へ翻訳すると、文字数が大幅に増減します。日本語マニュアルのレイアウトに合わなくなり、文字が小さくなる、配置のズレが生じる等の問題が起こりやすくなります。 翻訳会社に依頼することで、読み手に伝わりやすいようフォントの調整や配置修正にも対応してもらえます。フォントやレイアウトの調整もしてくれる点は、翻訳会社への依頼の大きなメリットの一つといえるでしょう。
3.短納期・コストダウンが可能
翻訳会社ではAI自動翻訳を導入していることがあります。AI自動翻訳があれば、大量文書のマニュアル翻訳も短期で翻訳することが可能です。さらに翻訳時間の削減ができるため、コストダウンも実現できます。 しかし、AI自動翻訳だけでは表現・表記がブレるため正確な翻訳はできません。 翻訳会社FUKUDAIでは、大量翻訳や短納期の大型案件のご依頼に対して、AI自動翻訳に適する案件のみで『超』レベルの翻訳精度&高セキュリティのAI自動翻訳を利用した翻訳サービスを提供しています。もちろんただAI自動翻訳を行うだけではございません。プロの翻訳者や校正者が的確な翻訳チェックを行い、翻訳会社ならではの高品質な訳文に仕上げます。まさに「低コスト・高品質・短納期」を実現する翻訳と言えます。
まとめ
今回の記事では、翻訳会社に依頼する際、時短になるためポイントや準備、翻訳会社に依頼するメリットまで詳しくご紹介いたしました。 これらのメリットを最大限活用したい、とお考えの企業は是非、FUKUDAIにお問い合わせください。 翻訳会社FUKUDAIのユーザーガイド翻訳サービスでは、熟練翻訳者が精度と品質の高い翻訳サービスをご提供します。品質以外にも、短納期ご希望の方や予算に関するご相談にもお応えいたします。ユーザーガイドの翻訳の際には、ぜひお気軽にご相談ください。
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