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2024.04.14

中国語から日本語への翻訳ポイントと和訳する時の誤訳対策

翻訳会社では、中国語から日本語への翻訳をお客様に納品する前にチェックしています。原文と訳文を突き合わせて誤訳がないか確認し、間違いがあれば修正をして、最終的な納品物に仕上げます。
では、そもそも「誤訳」とは何でしょうか。本記事では、中国語の翻訳を正確に行うために知っておくべきポイントや、和訳時の誤訳を防ぐための対策について詳しく解説いたします。

中国語から日本語へ翻訳する際に注意したいポイント4つ

中国語から日本語へ翻訳する際に注意したいポイント4つ

中国語翻訳を行う際には、気をつけていただきたいポイントがいくつかあります。ここでは、中国語から日本語へ翻訳する際に注意したいポイントを、4つに絞ってわかりやすくご紹介いたします。

中国語の方が敬語が少ない

中国語は2人称の「あなた」に対し、尊敬を表す「您」がありますが、日本語のように丁寧語や謙譲語、尊敬語等を文法的に使用することはまずありません。例えば、日本語では語尾を「です・ます」調にすれば丁寧語になり、動詞の頭に「お」、最後に「~になる」を付けると尊敬語になります。その点、中国語の敬語表現は文法的な決まりではなく、尊称(尊び敬う気持ちを表すために使う呼び名や呼称)で敬意を表します。
例を挙げると面識のない大人の男性や外国人男性に「先生」、面識のない大人の女性には「女士」、技能を持つ大人の男性には「师傅」という尊称があります。他にも、親族関係の上下意識が強く、年長者を敬う精神は日本よりもかなり徹底しています。話し手と聞き手で世代を間違えた呼称を使ってしまうと、中国では大変失礼になるので要注意です。

簡体字・繁体字といった対象の地域によって異なる文字がある

中国語には簡体字と繁体字の2種類があり、中国人でも普段使用していない漢字は読めないことが多くあります。中国語翻訳では主に大陸やシンガポール、マレーシアで使われる簡体字と、台湾や香港、マカオで使われる繁体字のどちらかに対応するべきかをその都度選択する必要があります。
また、中国語は代表的な方言だけで7つあり、言語としてかなり大きな違いが出てきます。標準語に使われる北京語を含む北方語は約9億人と、最も使用人口の多い言語です。
他にも、上海語や閩語(びんご)、粤語(えつご)、客家語(はっかご)等があります。

句読点の使い方が日本と異なる

中国語は句読点の打ち方を変えるだけで意味が大きく変わってしまいます。文章の終わりを示す「。」は「句号」で、日本語と用法は同じですが、日本語の論文等で使用される「,」は、中国語では「逗号」と呼ばれ、一端句を切る時に使います。他にも「、」は中国語では「顿号」と呼ばれ、日本語とは異なり「並列」を表します。日本語訳に変換する際に難しいとされているのは、どの部分が並列されているかを判断することです。名詞の並列は分かりやすいですが、文章によっては何と何が並列関係にあるのか、判断が難しいケースもあります。
他にも「;」は「分号」と呼ばれ、全体の流れを切らずに文章自体を切ってしまう時に使用します。「:」は「冒号」で例文を示す、総括する、詳細を説明する際に使用する記号です。

時制がない

中国語には現在形や過去形、未来形といういわゆる「時制」がありません。英語の場合は動詞の形が時制を表しますが、中国語では動作の状況や会話の背景等で時間を表現します。例を挙げると「行く」という動詞は「去」で、過去形は「昨日」を表す「昨天」、未来形は「明日」を表す「明天」等の単語を付けることで、文章中の時を表すことが可能です。
ちなみに、中国語の文末で動詞の後に「了」が入っていても、過去形であるとは限りません。動詞の後に「了」が入ると、動作や行為の段階や状態を表します。例を挙げると「春天来了」は「春が来た」と訳されますが、これに「快要(もうすぐ)」が加わることにより「春天快要来了」となり、「もうすぐ春が来る」という未来形となります。動詞の後に「了」が入るパターンは、文章によってパターンが異なります。

中国語を和訳する誤訳を無くすには?

誤訳

上記でもご紹介したように、中国語の和訳は誤訳がどうしても起きやすい性質があります。そのため、誤訳を無くすための「コツ」を理解しておくことが必要です。
ここでは、どうすれば誤訳を減らせるのか、そのコツと具体的な方法についてご紹介いたします。

しっかりと文法の違いや文脈を理解し、適切な表現で翻訳する

まずは文脈を理解することが翻訳の鍵となります。文脈によって同じ単語や表現でも意味が変わることがあるため、文章全体の流れや前後の文脈を把握し、適切な翻訳を行うことが重要となります。
また、文化の違いや細かなニュアンスまでは把握できない多言語コミュニケーションにおいては、互いの文化の違いや細かな表現のニュアンス、シーンを読み取りながら行うことで、より正確さが増しコミュニケーションがより円滑になります。
近年、AIによる翻訳も話題になり、多くの方が利用しています。しかし、AI翻訳の精度は上がったものの、文化や習慣、バックグラウンドを細かく読み取ることはまだ困難であり、微細なニュアンスにより言葉選びは不得意です。こうした細やかな翻訳やニュアンスが必要となるシーンにおいては、人による通訳を活用するのがお勧めです。
AIは、込み入った会話や定型内容であればスピーディーに翻訳できますが、会話が複雑になればなるほど人間が意図する内容を正確にとらえられなくなってきます。翻訳者を通すことで、日本語として通じる自然な表現を心がけると良いでしょう。

言語のニュアンスを捉える

上記でもご紹介したように、中国語と日本語ではそれぞれ独自の表現やニュアンスがあります。同じ意味でも微妙な違いがある場合もあるので、その違いを正確に捉えることが誤訳を避けるポイントとなります。
まず、両言語の文法と構造を深く理解することが不可欠です。例えば、中国語は主語-動詞-目的語の順序を持ち、動詞の活用がありません。一方、日本語は主語-目的語-動詞の順序を持ち、動詞が時制や敬語によって変化します。この違いを理解することで、原文の意味を正確に把握しやすくなります。
 次に、適切な表現を選ぶために、日常的に両言語に触れる習慣を持つことが有効です。現地のニュースや文学作品、映画などを通じて、言語特有のニュアンスや表現方法を学び取ることができます。
以上の取り組みを通じて、誤訳を減らし、より自然でニュアンスを捉えた翻訳を実現することができます。

専門用語や専門分野の知識を持つ翻訳会社に依頼する

専門分野に関する知識を持つことが、正確な翻訳を行う上で役立ちます。翻訳会社では専門分野に特化した翻訳者が在籍しているため、特定の分野に関する専門用語や表現、意訳を理解・調整することにより、適切な翻訳をすることが可能となります。
誤訳の予防には「翻訳のプロ」である翻訳会社に依頼するのが最もベターな手段といえるでしょう。

中国語の和訳は「翻訳のプロ」である翻訳会社FUKUDAIにお任せ下さい!

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FUKUDAIでは、ネイティブの翻訳者と校正・校閲者から編成された翻訳チームが、文章の利用用途や目的、クオリティ等のご要望に応じて、各用途・各分野の専門翻訳者が担当します。
また、中国語の簡体字はもちろん、繁体字も取り扱っております。多岐に渡る分野でのニーズに沿った最適な翻訳を提供させていただきます。
中国語を和訳する際には「翻訳のプロ」であるFUKUDAIへの依頼がお勧めです。徹底した品質管理と、創業25余年の伝統と豊富な翻訳実績で、クオリティの高い翻訳をお届けいたします。

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監修者

翻訳会社FUKUDAI 代表取締役

鈴木 宏基

株式会社トーメンや株式会社ロームにて、10年以上にわたり海外営業に従事。その後、翻訳者としての経験を積み、株式会社福大を創業。翻訳事業を立ち上げ、代表取締役に就任。

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