翻訳コラム
2020.06.05
DTPとは?翻訳にDTPが重要な役割を果たす理由を解説
翻訳会社にパンフレットやカタログ、チラシなどの翻訳を発注した際に、「DTP」という言葉を聞いたことがある人も多いことでしょう。DTPまで対応している翻訳会社であれば、翻訳後の編集などの手間を省くことができます。ところが、DTPそのものについて理解している人が少ないのが実状です。
そこで本記事では、DTPとはどのような作業なのか、さらにDTPが必要な理由などを解説します。
最後に、翻訳会社FUKUDAIのDTPサービスについて詳しく紹介します。翻訳からDTPまで対応可能な翻訳会社を探している人は、ぜひ参考にしてください。
DTPとは
昨今のグローバル化によって、日本企業は海外へ、また海外企業が日本へ進出する機会は急激に増えています。その際に必要となるのが、会社案内やマニュアル、ホームページなどの翻訳です。翻訳すると文字量が増減するために、現地の言語に合わせてレイアウトを整える必要があります。この編集作業をDTPといいます。
ここでは、まずDTPについて説明しましょう。
DTPとは「Desktop Publishing」の略
DTPとは「Desktop Publishing」の略で、そのまま日本語に訳すと「机上出版」や「卓上出版」という意味になります。コンピューター上でドキュメントのデザインやレイアウト、編集などの作業を行うことです。
これまでは、パンフレットなどのドキュメントを制作する場合、それぞれの担当者がデザインやレイアウト、編集を行っていました。ところが、コンピュータ上でさまざまなツールを使いDTP作業を行なえるようになり、現在では、よりスピーディーかつ安価にドキュメントを制作することができるようになっています。
普段目にするドキュメントの多くが、DTPによる編集がなされています。写真やイラストが多く使われる雑誌やパンフレットなども、DTPを利用することで効率よく制作することができます。
複数のDTPツールがある
DTPツールには、「Photoshop」「Illustrator」「InDesign」など複数のツールがあり、ドキュメントに適したものが使用されます。
ちなみに、翻訳会社FUKUDAIでは、お客様の要望に合わせてAdobe Illustrator/InDesignやMS wordなどを駆使してDTP作業を行っています。
翻訳にDTPが必要な理由とは
それでは、なぜ翻訳した後にDTPが必要なのでしょうか。その理由をここで詳しく解説していきます。
文字量の変化に伴いページ数の調整が必要
先述の通り、ドキュメントを翻訳すると文字量が増減します。特に日本語をほかの言語に翻訳すると、文字量が増えることが多いのです。
例えば、1ページに収まっていたドキュメントを翻訳することで2ページになったとすると、できれば原本のように1ページに収めたいと思うのではないでしょうか。翻訳するページ数が増えれば増えるほど、文字量の増減も大きくなります。
DTP作業を行なうことで、原本に近似した形に仕上げることができます。さらに、ページ数を抑えることができれば、コスト削減にも繋がるでしょう。
翻訳先のフォント設定が大事
異なる言語に翻訳する場合、当然のことながら使用するフォントも異なってきます。フォントの種類によって、ドキュメントの印象は大きく変わります。どのようなシチュエーションで読まれるのか、誰がその読み手なのか、ドキュメントの内容によって選択するフォントの種類やサイズは異なるでしょう。
ブランディングの観点から、フォントの種類やサイズが規定されていることも多いようです。もし決まっていないのであれば、フォントの種類やサイズによってどのような見た目に仕上がるのかを確認する必要があります。
翻訳した言語のレイアウト調整が必要
フォントが決まったら、文字サイズ、行間などのレイアウト調整が必要です。すでにテンプレートがあれば、それに合わせて調整します。
英語に翻訳する場合、単語の途中で改行が必要であれば、ハイフンを挿入することで1つの単語であることを示します。これをハイフネーションと呼びます。単語の長いドイツ語やロシア語の場合は、ハイフネーションは必要不可欠な作業の1つです。
最後の「見た目」が重要
翻訳とDTPによる編集が終わったら、最後の「見た目」を確認しましょう。写真や図、グラフなどが挿入されたドキュメントであれば、文章が途中で切れていないか、自然な訳文になっているか、現地の人にとって読みやすいレイアウトに仕上がっているか、などを確認します。
翻訳会社FUKUDAIではDTPの実績が豊富
翻訳は、翻訳そのものの品質が重要なのはいうまでもありませんが、最終的な印刷物に仕上げたときに、違和感がなく読みやすいドキュメントに仕上がっているかどうかが最も大切です。
翻訳会社に翻訳のみ依頼した後に、自分で編集することも可能ですが、時間や手間がかかってしまいます。翻訳からDTPまで対応している翻訳会社であれば、稼働コストも削減できて便利です。
それでは次に、翻訳会社FUKUDAIのDTPサービスについて詳しく説明します。
翻訳を仕上げる「編集」サービス
先述したように、翻訳することで文字量が変わり、ページ数や見た目が原本とは変わってしまうことがよくあります。マニュアルやパンフレットなどの印刷物では、画像や図表などが挿入されていることも多く、翻訳後のDTPが欠かせません。
そこで、翻訳会社FUKUDAIでは、原本に近似するようにレイアウトを整えるDTPまで対応しています。
紙面による翻訳依頼の作業工程
紙媒体の翻訳でも、紙面のデータを電子データに変換することにより編集可能です。
紙媒体による翻訳の場合、作業の流れは次の通りです。
①紙面データを入稿し、原稿カラーのまま画像ファイルにスキャンします。
②画像形式の原稿から文字を抽出し、画像データや図表などを原本のレイアウト通りに MS Officeのデータに変換します。
③MS Officeのデータをもとに翻訳し、内容を確認した後、DTP作業で美しく仕上げます。
PDF形式での翻訳依頼の作業工程
PDF形式のドキュメントは、レイアウトの崩れが大きい場合が多くDTPが欠かせません。翻訳会社FUKUDAIでは、いただいた資料をもとに翻訳とDTP作業を行い、お客様のご希望通りのファイル形式で納品いたします。
PDF形式の原稿の場合、作業の流れは次の通りとなっています。
①PDF原稿から文字を抽出し、画像データ、図表などを原稿と同じようにレイアウトします。
②翻訳が完了するとチェックを行い、Adobe Illustrator/InDesignを使用しDTP作業を行い仕上げます。
Adobe Illustrator/InDesignによる「仕上げ」
マニュアルやチラシ、パンフレット、小冊子などを多言語翻訳する場合、 Adobe Illustrator/InDesignを使用して編集します。このアプリケーションは、特に多言語展開するときによく使われるツールです。
マニュアルなどを多言語展開する場合は、翻訳とDTPを同時に依頼することをおすすめします。高品質なドキュメントに仕上がり、コストや手間を削減できスピーディーに納品することができます。
Adobe Illustrator/InDesignによる作業の流れは、次の通りです。
①ソースデータよりテキスト文書を抽出し、翻訳の元データに変換して翻訳します。
②翻訳が完了した後チェックし、Adobe Illustrator/InDesignで編集し仕上げます。
なお翻訳会社FUKUDAIでは、原稿形式以外にHTMLやヘルプファイル、CADソフトのデータでの翻訳依頼も承っています。
多言語DTPサービスでお困りの際はぜひ翻訳会社FUKUDAIへご相談ください
翻訳後は文字量が増減し、ドキュメントのレイアウトが崩れるため、DTPは欠かせません。翻訳会社FUKUDAIなら、翻訳からDTPまでワンストップで依頼することができます。さまざまなソースデータからの翻訳に対応しており、ご希望のデータ形式で納品することが可能です。多言語翻訳なら、豊富な実績を誇る翻訳会社FUKUDAIがおすすめです。
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