翻訳コラム
2022.04.02
機械翻訳の仕組みを解説!直訳タイプ・意訳タイプそれぞれの違いと特徴とは
近年、グローバル化はどんどんと進み、日本国内だけではなく世界中の人々に情報を発信する、またはコミュニケーションを円滑に取るために、翻訳を利用する機会が増えてきています。
特に「機械翻訳」は大量な文章でも短時間で翻訳が可能だったり、コストの削減になるなど、メリットの多い翻訳方法です。反面、正確な訳文ではない、意味はわかるが自然な訳文ではないといったデメリットもあり、シーンによって機械翻訳を使い分けていく必要があります。
機械翻訳には「直訳タイプ」、「意訳タイプ」さらに「ニューラル機械翻訳」と呼ばれる3つの手法があります。それぞれどのような仕組みを持ち、どのように活用していけばいいのか、今回は機械翻訳の仕組みや違い、特徴についてご紹介いたします。
Index
「機械翻訳」とはどのようなもの?
「機械翻訳」とはその名の通り、人手を使わず機械が行う翻訳のことを指します。英語では「machine translation」と呼ばれ、翻訳業界では略語として「MT」が使われます。
機械翻訳は1950年頃から研究開発が始まり、現在に至るまで年々翻訳の精度が上がってきています。
ただし、細かいニュアンスまでは正確に表現できない、固有名詞や業界用語に対応していないため正しく翻訳できないなど、人が翻訳する精度までは達していません。
主にビジネスにおける翻訳では、機械翻訳と人間による翻訳の併用が必要とされています。
機械翻訳の仕組みはどうなっている?詳細を解説
機械翻訳には主に2つの手法があります。「直訳タイプ(ルールベース型)」と「意訳タイプ(統計ベース型)」と呼ばれるタイプです。この2つはどのような仕組みで動作し、翻訳を行っているのでしょうか。この項目では2つの機械翻訳の仕組みや特徴、メリット・デメリットについて詳しくご紹介いたします。
直訳タイプ(ルールベース型)
直訳タイプ(ルールベース型)は、文法を機械的に各単語に切り分け、それぞれの単語について辞書を用いて置き換えていく翻訳方法です。機械翻訳の中でも最も古い歴史を持ち、現在でも状況に応じて使用されています。
データの少ない言語の翻訳に強く、使用頻度の低い単語も正確に訳せることが多いのがメリットです。
デメリットは、意味は理解できるものの不自然な翻訳になってしまうことです。慣用的な用法や口語にも弱く、翻訳の内容によっては別の意味になることもあるため、翻訳後は人による綿密なチェックが必要となります。
意訳タイプ(統計ベース型)
上記でご紹介した直訳タイプの次に登場した機械翻訳で、別名「統計的機械翻訳」とも呼ばれます。大量の翻訳データを利用してコンピュータに学習させ、その学習結果をもとに翻訳を行います。
データが充実していればしているほど自然な翻訳ができ、慣用句や文章のニュアンスを踏まえた翻訳も可能となります。
ただし、あくまでも「データの量」に比例して精度が上がるため、データの少ない言語に対しては翻訳が弱くなるというデメリットがあります。さらに珍しい用法や語句にも弱く、別の意味になることもあるので注意が必要です。
機械学習のインフラをしっかり整えることで、性能の維持が可能となります。
より細かいニュアンスを表現できる「ニューラル機械翻訳」にも注目
直訳タイプ・意訳タイプの後に登場したのが「ニューラル機械翻訳」と呼ばれる機械翻訳です。
ニューラル機械翻訳は、人間の脳を模倣した仕組みになっており「ディープラーニング」と呼ばれる学習法が特徴的になっています。
ディープラーニングとは、脳の神経回路を模した「ニューラルネットワーク」を多層に重ねることにより、学習能力を高めた機械学習の手法のことを指します。
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