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2020.06.05

定款の翻訳について、その目的と主な注意点を解説

グローバル化によって、大企業のみならず中小企業やベンチャー企業の海外進出は珍しいものではなくなりました。
グローバル化に伴い、異なる国や地域の顧客、パートナー、ステークホルダーとのコミュニケーションがますます重要です。

定款は企業の目的や経営方針を明確に伝える文書であり、共通の理解を確保するためには、異なる言語に翻訳された定款が必要です。

定款の翻訳は、今後もますます重要な役割を果たしていくと考えられます。

ここでは、定款の翻訳について、その目的と翻訳の際の注意点について解説します。

定款とは何か

定款とは何か

定款とは、会社を運営していくための根本規則をまとめたもので、会社設立における重要な書類のひとつです。会社の指針となるさまざまな規則が記載されており、会社はこの定款に則って運営されます。

定款の作成に関しては、会社法で定款に記載すべき事項が定められています。具体的な内容は、会社の名称や事業目的、資本金などの基本情報から、役員の数や任期、選任方法、株主総会に関する記載事項までさまざまです。

定款に記載する事項とは?

定款に記載する内容は自由に決めることができますが、必ず記載しなければいけない項目がいくつかあります。これを「絶対的記載事項」と呼びます。定款の内容は、この絶対的記載事項のほかに、「相対的記載事項」と「任意的記載事項」の3つに分類されます。これら3つの記載事項について、説明をしていきます。

絶対的記載事項

絶対的記載事項とは、必ず定款に記載しなければならない事項で、次の5項目のうち一つでも欠けると定款そのものが無効になります。

  • 会社の名称(商号)
  • 事業の目的
  • 本店の所在地
  • 設立に際して出資される財産の価格または最低額
  • 発起人の氏名または名称および住所

上記5項目に加え、たとえば「発行可能株式総数」は絶対的記載事項ではないものの、株式会社成立の際までに定款で定めなければならない事項です。

相対的記載事項

相対的記載事項とは、定款に必ず記載しなければならない事項ではありませんが、決定事項を定款に記載しなければ、その効力は生じません。記載することにより初めて法的な効力が生じる事項です。相対的記載事項の項目として、次のような内容があります。

  • 現物出資に関する規定 
  • 財産引受に関する規定
  • 発起人の報酬に関する規定、その他特別な利益に関する規定
  • 株式の譲渡制限に関する規定
  • 取締役会、監査役、会計参与などの設置に関する規定
  • 取締役および監査役の任期伸長に関する規定

任意的記載事項

任意的記載事項とは、基本的事項として会社が任意で定款に記載する項目です。相対的記載事項と異なり、定款に記載しなくても、他の文書などで明確にすることによって、法律に反しない限り規定の効力が認められます。
任意的記載事項の項目として、たとえば次のような内容が考えられます。

  • 定時株主総会の招集時期
  • 事業年度
  • 取締役などの役員の人数

尚、「株式会社」「一般社団法人」「一般財団法人」その他法令で定められた法人の設立の場合、定款の作成後に会社の本店所在地を管轄する公証役場において認証の手続きを行い、定款の正当性を公証人に証明してもらう必要があります。

定款を英語に翻訳する目的とは

定款を英語に翻訳する目的は、次のような場合です。

  • 日本企業の子会社を海外に展開するため
  • 日本企業の支社を海外に展開するため
  • 自社の規約や基本規則の内容を海外の取引先から求められた場合
  • 投資家や関係者へ提供するため
  • 多国籍企業などにおける情報の理解の確保のため

英語以外にも、定款を必要な言語へ翻訳することで、社外的に会社の信用を得ることにつながります。

翻訳会社FUKUDAIは、法律翻訳にも豊富な実績を持ち、高品質な定款翻訳を提供することができます。
専門用語や表現を慎重に使いながら、読みやすさに配慮した自然な訳文を心掛けています。

定款翻訳の注意すべき点とは

定款の翻訳において、どのような点に注意すべきでしょうか。
翻訳の際の主な注意点について説明していきます。

専門用語の正確な翻訳

定款には、専門的な用語や法律用語が含まれています。
正確かつ適切な翻訳を行うためには、翻訳者は定款で使用される専門用語や表現を熟知し、法人制度や会社法など法律に関する知識が求められる為、定款の翻訳経験が豊富な翻訳者が慎重に対応する必要があります。

定款特定のフレーズや文体の使用

用語のみならず、フレーズや文体についても定款内で使用されるべき特定の表現を使って正確に翻訳を仕上げる必要があります。たとえば契約書や利用規約など文書の種類ごとにスタイルがあるのと同様、定款を翻訳する際にも適切な文体やスタイルを使用することにより、定款として自然で読みやすい文書になります。

一貫性と明確さの確保

翻訳をする際に、文書全体で一貫した用語や表現を使用し、明確で読みやすい文章を作成することが重要です。文書の全体的な意図や文脈を理解し、用語の統一を図りながら翻訳結果が原文の意図を正確に反映していることを確認する必要があります。

翻訳の品質管理

定款は、翻訳によって生じる誤訳や不備が許されない文書の一つです。翻訳の品質を確保するために、翻訳後に校正や検証など品質管理プロセスを慎重に実施する必要があります。

定款の翻訳は、ぜひ翻訳会社FUKUDAIにお任せください

定款は、会社の基本規則を定めた文書です。会社の信用に関わることですので、正確な翻訳が重要であることは言うまでもありません。
翻訳会社FUKUDAIでは、定款を正確に翻訳するだけでなく、読みやすさにも配慮して翻訳しています。定款を読む人が違和感なくスムーズに読める翻訳に仕上げるためには、プロのスキルが必要です。
定款の翻訳は、ぜひ翻訳会社FUKUDAIにご依頼ください。

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監修者

翻訳会社FUKUDAI 代表取締役

鈴木 宏基

株式会社トーメンや株式会社ロームにて、10年以上にわたり海外営業に従事。その後、翻訳者としての経験を積み、株式会社福大を創業。翻訳事業を立ち上げ、代表取締役に就任。

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